オラは死んじまった…らしい

4/12

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「人間という生き物は、自ら霊長類を名乗り、生物の頂点に立った気でいるが、本質は知恵を持った猿である。 ここで裁くのは猿の善悪等ではない、聞かれた事に正直に答えよ。」 こ…怖すぎる。 とりあえず嘘だけはつかない方が良いっぽい。 「はい…わかりました。 嘘偽りの証言はしないことを誓います。」 「ではまず、儂は人類最初の死者、地獄の裁判官、【ヤマ】と申す。 閻魔大王とも呼ばれておる。 聞きたい事は3つ、最初の質問に移るが、覚悟して答えよ」 やっぱり閻魔大王かぃ… 下手に答えられん…マジ泣きたい。 「はい…何卒温情ある裁きをお願いします。」 土下座…もう怖すぎる。 「温情等は持ちあわせておらん では…貴様は生きていく為以外に、他の命を必要以上に刈り取ったか?」 これは簡単に答えられる…答えは否だ。 「い…いえ、私の知らない所は省きますが、私個人の意識で無駄に人を殺めた(あやめた)事はありません…」 快楽殺人なんぞの趣味は持ち合わせてねぇし、殺人なんてやったらまず、とんでもない期間ブタ箱行きだし、そんな度胸俺にねぇし…嘘は無いはずだ… 「誰が人に区切った質問をした?」 めちゃくちゃ睨まれながら言われちまったよおい… 無駄にって動物も含めるのかよ… 「えっと、多分虫や爬虫類なんかは必要以上に殺めたかも知れません…」 俺は土下座しながら呟くように答えた。 ヤバい…ヤバすぎる 虫殺すのも罪なのかよ…
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加