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「人間という生き物は、自ら霊長類を名乗り、生物の頂点に立った気でいるが、本質は知恵を持った猿である。
ここで裁くのは猿の善悪等ではない、聞かれた事に正直に答えよ。」
こ…怖すぎる。
とりあえず嘘だけはつかない方が良いっぽい。
「はい…わかりました。
嘘偽りの証言はしないことを誓います。」
「ではまず、儂は人類最初の死者、地獄の裁判官、【ヤマ】と申す。
閻魔大王とも呼ばれておる。
聞きたい事は3つ、最初の質問に移るが、覚悟して答えよ」
やっぱり閻魔大王かぃ…
下手に答えられん…マジ泣きたい。
「はい…何卒温情ある裁きをお願いします。」
土下座…もう怖すぎる。
「温情等は持ちあわせておらん
では…貴様は生きていく為以外に、他の命を必要以上に刈り取ったか?」
これは簡単に答えられる…答えは否だ。
「い…いえ、私の知らない所は省きますが、私個人の意識で無駄に人を殺めた(あやめた)事はありません…」
快楽殺人なんぞの趣味は持ち合わせてねぇし、殺人なんてやったらまず、とんでもない期間ブタ箱行きだし、そんな度胸俺にねぇし…嘘は無いはずだ…
「誰が人に区切った質問をした?」
めちゃくちゃ睨まれながら言われちまったよおい…
無駄にって動物も含めるのかよ…
「えっと、多分虫や爬虫類なんかは必要以上に殺めたかも知れません…」
俺は土下座しながら呟くように答えた。
ヤバい…ヤバすぎる
虫殺すのも罪なのかよ…
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