オラは死んじまった…らしい

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うん…なんとなく理解は出来た。 でも、肝心なのは、俺は何で閻魔大王様と社長室でほのぼの会話してんだ? 「なるほど…では、魂の浄化云々で、私は今から地獄に行くって事ですか?」 それなら俺がここに連れてこられた意味がわからん… 「お前はまだ完全には死んでおらんのだ。」 え? 「はぁ?」 どういう意味だ? 「たまに居るは魂も肉体も死んではいないが、死の淵をさ迷いたまたまここまでくる魂。 この場合は現世では肉体が生死の狭間をさ迷い、魂が現世に引かれ、帰って行くのだが…お前の肉体は死んでるにも関わらず、何故か魂が死なんのだ… こんなことは過去、現在に至るまで初めてでな。 貴様が来た時に、とあるお方との話の結果、儂の使徒にすることに決まったのだ。」 俺は頷いたが、はっきり言って意味がわからん… 「まず、お前には力を付けてもらわなければならん。 そこで、ミッドランドの【大罪の魔術師】に師事してもらうよう手配した。」 ミッドランド?なんじゃそれは? 「ミッドランドですか…聞いたことがないのですが?」 「それはそうだろう、 お前とは【文字通り】住んでいた世界が違うのだ。 簡単に説明しよう、宇宙が2ヵ所あって、お前たちの住む宇宙とは 別の宇宙に存在する星の住人だ。」 うん…つまり深く考えるなと… 「では私はなにをすれば良いのでしょうか?」 質問しても意味わからんのなら、とりあえずこの話し合いを終わらせたい。 「貴様がやる事は今はひとつだ。」 言いながら閻魔が目を閉じてなんか呟いてやがる… 顔が死ぬほど怖い… 「来い」 閻魔が来いって言った瞬間に、部屋の入り口付近で閃光が立ち上り、俺は思わず目を閉じた。 目を開いた時、閃光が立ち上った所には ミイラが蠢いていた… めちゃくちゃ気持ち悪い。 「イース、貴様に罪を償うチャンスをくれてやる。」 閻魔の表情は、見て取れるほど歪んでいた。 「すみません、この【人?】は?」 もはや人って言うより干からびたゾンビだよ… なんて思いながら閻魔に尋ねた。
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