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次郎はその姿を見てあることを思い出した。 女性にだけとりつくという化け物の話。 とりつかれた女性は化け物のようになり、激しく男性を求め、妊娠し、化け物を生み出し広めていく…。 男性は精気を吸われ尽くされ死ぬか、生まれた赤ん坊に殺される…という噂。 これはマズイ…と感じて逃げ出そうと考えた。 とりあえずバレないように。 外へと抜け出さなければならない。 それも、遠くへ。 誰も巻き込むわけには行かないので、知り合いのところには行けない。 どこへ行こう。。。 とりあえずまずはここから少しでも遠くへ逃げなければ! 次郎は一代にこっそりと耳打ちをした。 「ちょっと、外に出ないか?二人は取り込み中だから、バレないようにこっそり外に出たいんだ。先に俺が出て外で待ってるから、その後に静かに出てきてくれ。」 一代はうなずいた。 静かに。 決して音を立てないように。 玄関は近いので、すんなり到着した。 次郎はそーっとドアを開けて外に出ることに成功した。 次郎が外に出たのを確認すると次は一代が動き出した。 こっそり、こっそりと。 バレないように。
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