踏み入れた森は

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踏み入れた森は

何も見えない あても無く、さ迷う 光ピースを、探しながら しかし、アタシの前に立聳える それは膨大な食べ物の山だ アタシは、無心になって、食べ漁る 味なんか、分からない ただ、ひたすら、詰め込み作業を繰り返す 既に、底無し沼に落ちているのも、気付かず 山は、あっという間に無くなった これからが、儀式の始まりだ 爆発しそうな、お腹を抱え、タバコに火を着ける そして はちきれんばかりの、胃の中へ、大量の水を流し込む 儀式の場に駆け込み、詰め込んだ場所に指を突っ込み、みぞおちを叩きつける 一気に、さっき詰め込んだ物が、雪崩の様に流れ出す これでもかと、みぞおちを叩きつけ、指を突っ込む もう、水は、出きってしまう しかし、また大量の水を流し込んで、繰り返す 出きってしまったら、また、タバコに火を着ける 最後の儀式に、備えるのだ 震える身体を起こし、最後の儀式を決行する もう、身体に力は無い しかし、また 目の前には、聳え立つ山が、現れる アタシは、無心に、山となった食べ物を、詰め込み始める そして、また、儀式の始まりだ 何度も何度も、山は聳え立つ 何度も何度も、儀式を繰り返す そう 此処は、底無し沼 もがいても、這い上がれない ただ、山は聳え立つ 時は過ぎ、ようやく沼から、這い上がる さぁ、お迎えの時間だ 化粧を直し、身を整え、ひと時、木漏れ日の指すところへ アタシは、平然を装い、笑顔を作りながら、和へと入る 誰も、アタシの儀式は知らない 宝物の手を取り、普通と云う世界へ、一旦戻る 宝物が、寝静まったら、また、儀式が始まる 踏み入れた森からは、出られない アタシは、この森が、果てしない事に、まだ、気付かずにいた
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