6339人が本棚に入れています
本棚に追加
/364ページ
その賭けとは、誰が生徒に一番の成績を取らせるかというもの。
勝った者には車が与えられるという超豪華な特典が用意されていた。
俺たちは車欲しさに必死で張り合っていた。
けどそんな中、突然解雇になったと彬はひどく落ち込んでいた。
「千秋ちゃんに勉強が教えられなくなった。絶望的だ!!」
感情起伏の少ない彬が大声で頭を抱えていた。
「よしよし。千秋ちゃんに会えなくなって辛いね。けど、きっと信じていればまた会えるさ。ホント運命の悪戯って感じでね」
そう言って、漣が彬を必死に慰めていた。
おい、彬も車のために頑張ってたんじゃないのかよ。
今目の前の状況から判断すると、ただ単に教え子に会いたくて頑張ってたようにしか見えないけど。
ってことはまさか彬のヤツ、生徒に手を出して解雇されたのか?
ないない!彬に限ってそんな訳ないよな。
最初のコメントを投稿しよう!