6339人が本棚に入れています
本棚に追加
/364ページ
「俺の命令だ!」
「・・・・・はい。承知いたしました」
荒井は意味ありげに笑みを浮かべると、再度ウエイターを呼びつけた。
ひょっとして、荒井はこうなることを予想してたのか?
でなきゃこんな場所に未成年の俺を連れて来ないだろ?
納得いかない俺の前に、早速注文した飲み物が運ばれてきた。
荒井の言う通り、心の傷を癒すには雰囲気のある店だと思った。
ゆったりとした音楽が耳に心地よく、男女の囁く声が静かに響き合う。
そんな中、荒井の水割りの氷がカランと音をたてた。
それを合図に、俺は荒井より先に口を開いた。
「おまえって女にフラれたことある?」
「はい、ございます」
荒井から即答で返事が返ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!