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けどまぁそれが彬だって言うんなら、なんとなく頷ける気はするけどな。
楽しい余韻に浸りながら、俺を乗せた車は自宅に向け、ひたすら夜の街道を走っていた。
俺は後部座席のシートに寄りかかりながら目を閉じた。
あの彬が千秋を好きとはねぇ。
けど、彬が好きになるくらいだ、千秋は一体どんな女なんだ?
もしかしたらこの時すでに俺の中で、千秋に対する興味がにフツフツと沸き起こっていたのかもしれない。
他の女とは明らかにイメージの違う女─千秋
長年閉ざされていた俺の心が、ゆっくりと静かに溶け始めていた。
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