再会

14/21
前へ
/364ページ
次へ
その通りだよ彬!見てくれよ、このブザマな俺の姿を。 エレベーターの鏡に映る自分自身に苦笑し嘲笑する俺。 これがKURATAの後継者なのか?聞いて呆れるよ。 今の俺には自尊心の欠片もなく、ただうな垂れながら肩を震わせているだけだった。 今ごろ上の階では荒井が静香を説得しているだろう。 俺は結局一人では何もできないのか? そのことが余計に俺を追い詰めていく。 こんなことは今夜限りで終わりだ。 これ以上ブザマに成り下がるのは御免だからな。 そんな中、俺を乗せたエレベーターが地下に到着した。 俺は新たな決意を胸にエレベーターのドアを確かな足取りで一歩踏み出した。
/364ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6338人が本棚に入れています
本棚に追加