母と

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途中、弟Aから言われていた『宿を引き払う話』を持ち出したが、母は駄々っ子のように頑として譲らない。 きっと母も、ずっと此処には留まれないことも、頭のどこかでは分かっている。 母はそこまで愚鈍ではない。 感情の波に凌駕(りょうが)されている。
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