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曰く。
「ふざけんなぁ!何ならあんたの一族の子供全部産むのやめろっつうの!――何なら私が力ずくでやってやるっ……!」
うぅむ、何とも母らしい勇敢な台詞だ。
呆気にとられる僕に父は更に笑う。
『お陰様で螢燈たちが黙ってさぁ』
そうだろう。螢燈達は終始普通の反応である。
そして呑気かつ恐ろしい捨て台詞のお陰で僕は産まれた。
父は一気にそこまで話した後、瞬きした。
『なあ、羽旭の守護妖は分かるよな?』
僕が頷くと父は更に続けた。
真剣な顔で。
『その壜の鎖は、変わった装飾がこらしてあってさ』
言いにくそうに父が続けた。
『羽旭の首を締める為なんだ』
僕は思わず自分の鎖に触れた。
普通の鎖だ。
それから僕は父に詰め寄った。
分かった、分かったよ、と焦る父が言った。
『お前が産まれる為には、やはり条件があってな―――』
箜が何か反逆の兆しを見せたら即刻母である羽旭の首を締める。
人質となる羽旭が抵抗を見せたら箜を引き渡し、遙斗を殺す。
そして。
『お前が二十歳の時に箜を、……お前を螢燈が殺す』
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