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神威の嘆きは伝わるか、伝わらないか
きらきら、星が降ってくる。
神の力を請い願う儀式だ。
閃光が目を妬いて無意識に瞼を閉じた。
きみは破魔の一族だよ
いいえ、私は螢燈よ。静がその証拠。
きみはそうなんだよ
閃光から真っ黒な人の腕がにょろり、にょきり、出てきた。
おぞましさに悲鳴をあげる。
き、……みは、
両腕で顔を掴み、真っ暗な瞳孔で私をみる。
瞳孔には引き攣った私の顔が写る。
こちらの、こちらの、ものだ………―――――
気を付けて。
誘われないで。
私はあなたをずっと見守っている。
気を付けて。
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