神の導を示す者はいるのか、いないか

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「颯さん、私の所に来ていいんですか」 螢燈達から、幾らか負の感情が薄れたとはいえ、冷夜は反逆者の妹で、敵の娘だ。 颯は微笑む。 「大丈夫さ。姉さんもオーケーした」 「えっ、桜さんが……」 総領の妻なのに何故か冷夜大好きな桜は、颯との婚約を取り決めた螢燈の一人だ。 気持ちは嬉しいが、セブン・イーターの反応が怖い。 セブン・イーターは婚約反対派である。 「……颯さんに付くはずのセブン・イーターは?」 総領の親族である颯を黙って見過ごさない、セブン・イーターの存在ににやっと気付く冷夜。 「あぁ、それね……」 項(うなじ)に手を当て、遠い目をする颯に冷夜の不信感は募る。 やがて颯は冷や汗の浮かぶ、無理のある笑顔で言う。 「仕事、押し付けてきちゃった」 間。 「…………えぇえええっ!?」 ヤバいよ!それは、と叫んでから冷夜はベッドから出ようとする。 「そのセブン・イーターは誰っ?」 冷夜の予想に違わぬ反応に颯が微笑みながら突っ走る婚約者を止める。 「草薙 真白だからダメ。冷夜はついこの間戦い合ったばかりだろう?」 固まる婚約者。 実際、音沙汰ない真白はかなり怒っているだろう。 原因は勿論(もちろん)冷夜だ。
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