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「・・・ビックリした。どうしたんだよ。あ、もしかしてまだ仕事?」
「ううん。もう家にいるよ。」
恥ずかしさを抑えながら、彼の質問に答える。
さっきまでの落ち込みようからは考えられないくらい、テンションが上がっている。
どんだけ単純なんだ、自分。
「何かあったか?」
彼の心配そうな声色が耳を通って心に届く。
迷惑はかけられないと否定の言葉を口にしたが、少し声が震えてしまった。
でも、隠したところで彼はきっと私の変化に気づいている。
「え?何って、別に何もないけど。」
「ふーん・・・まぁ、いいや。とりあえず、あと十五分くらいで着くからさ。」
「は?どこに?」
「どこにって、おまえの家だよ。」
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