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でも。
こんな風に色々と上手くいった時には絶対になにかしらの反動があるはずだと……。
「一士どうしたの?」
「いや、あまりにも今日は上手くいってるからさ」
僕の言っている事についてキツネさんも分かったようで『そういえば』と言った。
「御崎がおかしいの」
「いやそれは前から」
「そうじゃなくてっ」
キツネさんが強く言うなんて滅多に無い。
これは本当に何かが起こるのかも知れない。
色々と思い出しながら覚悟を決めた。
「何があったの……キツネさん?」
「ちょっと……」
床に転がっている先輩からゆっくりと離れて部屋の隅に連れて行かれ、キツネさんが後ろの先輩を確かめてから話し出した。
「御崎が……」
「先輩が……?」
もう一度、後ろの先輩が迫っていない事を確認したキツネさん。
一度、僕に目配せをしてから頷いて『いくよ』と合図をくれる。
僕もどんな事態にも対応する覚悟を固め、頷いた。
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