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狐火に包まれた瞬間、九十九依り代は蒼い炎を挙げて消えた。
「とりあえず対処法は2つ、1つ目は力の源である核の破壊、これが俺がやった方法」
黒崎が右の人指し指を出しながら左手で刀を抜いた。
「コツは力の循環を見る事、必ず経由する地点が核のはず」
キツネさんは何となく理解しているようですが僕には力の循環とか分からないので大人しく聞いています。
「2つ目は依り代本体の破壊、妖怪と言っても九十九神だから元となった物品を破壊すれば現界は出来ない、これは稲葉さんがやった方法」
なるほど。
それなら僕にも出来る可能性が出てきた。
「説明も済ませたし……それじゃ、救出作戦と行きますか?」
黒崎の何気無い一言に僕とキツネさんは『えっ?』と面食らった。
「黒崎、救出って何の事だよ?」
「あれ、言ってなかった?」
少し背中に残っていた翼を消しながら黒崎は普段と変わらない感じで一言……。
「神坂先輩を助けに行くんだよ」
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