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それを待っていたかのように参道に3体のマネキンが日本刀を装備して現れた。
「こいつら……」
耳と尻尾を出してキツネさんは攻撃の構えを取った。
僕も構え……と言えるか分からないけどボクサーみたいに構えてみたけどそれを止めるように黒崎が僕達の前に立って翼を広げた。
「ここは俺がやるよ」
普段と同じ口調で黒崎は自分の翼の中から1本羽根を抜き取る。
その羽根を横に払うと黒崎の左手には大きな槍が握られていた。
「稲葉さん後は……」
「うん、先に行ってるから……一士」
「うん」
キツネさんと頷きあってから社に向けて走り出した。
ただ、それを黙って行かせないようにマネキンが飛び掛かって来る。
でも僕達は止まらない。
武器も術も構えないで一気に社を目指す。
黒崎を信じてーー。
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