1、始まりの瞬間

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下駄箱に、掛けられている壁時計をチラッと見る。 「……げ!」 時間は、朝のHRが始まる3分前だった。 「瑞希!ツル先に怒られるよ、行こう!」 「うん!」 みのりが、私の腕を引っ張って、階段を一段とばしで上がっていく。 …あ。ツル先と言うのは、私達の担任・鶴野(つるの)先生のこと。
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