1、始まりの瞬間
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隣にお母さんらしき人が居るのだが、子供を見てはオロオロとしていた。 迷子でもないのに、なにがそんなに悲しんでいるのだろうか。 欲しかったおもちゃでも買ってもらえなかったのだろうか。 その時、私は暫くその親子を見ていた。 だが見ていても一向に男の子が声をあげて泣くのを止めず、ずっと泣きっぱなし。 私は、「どうしたの?」の一言だけでも声を掛けようとその場から足を動かそうとした… その時。
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