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▽嶺也side
俺はただ、屋上で寝ていただけ。
俺の溜まり場化している、この屋上。
隅の方に丁度影になるところ、そこでいつも寝ている。
今日も屋上でいつもどうり、寝ていた。
暖かい風が吹き良い昼寝日和だ。
そんな俺の睡眠を妨害するガンッという音が響いた。
眠り浅いんだ俺。
だって、寝込み襲われたらイヤだろ?
ここ憲崎高校は男子校。
しかもヤンキー高校。
治安なんてあったもんじゃない。
校内で不祥事があっても、教師は見て見ぬふり。
一番動いてるのは、生徒会長だろう。
でも、流石に屋上までは目が届かないか........
俺はムクッと起き上がり、物音の聞こえた方に視線を向けた。
なにやら、マジメ男子がヤンキーに絡まれていた。
特に何もなければシカトして寝るつもりだったが、チラリと見えたマジメ男子の顔が泣き出しそうで、
気付いたら、マジメ男子を胸に抱きしめ、ヤンキーにガンを飛ばしていた。
ヤンキーは顔を青くして、慌てて屋上から出ていった。
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