魔王と勇者

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その中で発見した、少ない魔力の俺が他者と互角以上に戦える方法―――それが『多重魔方陣』だった。 もともと魔方陣は魔法の補助をしたり、魔法そのものを発動したりするものだ。 それを応用し、通常の魔法を魔方陣で強化して発動する単純な戦法だが、魔方陣を戦闘中に展開できる者はいない。 魔方陣を描くのにはかなりの集中力がないと暴発したり、本来の効果を発揮しなかったりするためだ。 俺でも同じだ。 一つの魔方陣を展開するのに初級魔法でも10分以上かかってしまう。 俺は魔方陣の展開の修行をひたすら繰り返した。 それから500年後、ついに俺は戦闘に使えるレベルまで展開速度を早めた。 ついに俺の少ない魔力でも他者と渡り合える力を得たのだった… 俺は今まで自分を見下してきた魔族達を片っ端から殺していった。 ひたすた、ひたすら殺した… 途中で俺の噂を聞いた魔族が戦いを挑んできたりもした。
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