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深夜の立体駐車場。ここに1台のトラックが停まる。その中から数人の白衣を着た男女とジュラルミンケースを持っていた。
彼等の前にはスーツを着た壮年と秘書のようなリクルートスーツを身に纏った麗人がいる。壮年はジュラルミンケースを見るとニッと口角を上げる。
「赤津様。これが例のものでございます」
白衣を着た一人の青年がジュラルミンケースの中身を赤津と呼ばれる壮年に見せる。そこには1つのベルトのようなものと2本のアンプルが入っていた。
「これが歴代の仮面ライダーの力を融合するクロスシステムかね」
「左様でございます。彼等の戦闘データを内包したライダーアンプルをクロスドライバーに差し込む事でライダーの力を融合、1人の戦士として最強の力を有する事が出来ます」
そうかそうかと赤津はクロスドライバーとアンプルをまじまじと見ている。すると、1台の黒い車がトラックの前に急停車する。そこから現れたのは赤津と瓜二つの壮年と麗人だった。
「貴様達、誰と取引しているんだ!!」
「え?…まさかッ!?」
刹那、先程まで話していた赤津はジュラルミンケースを蹴り上げる。そして、上空にとんだジュラルミンケースを赤津は壮年とは思えぬ脚力で飛翔しジュラルミンケースを手に取った。
「お勤めご苦労さん。先輩方の力、悪用させてはならないんでねぇ」
スーツを脱ぎ捨て、肌に纏っていたお面を剥がす。そこから現れたのは中肉中背で美しい肉体美を持つ短髪の青年だった。
「誰だ貴様!!」
「自己紹介が遅れましたな。俺は赤津将、またの名を」
青年『赤津 将(あかつ しょう)』はジュラルミンケースからクロスドライバーとライダーアンプルを2つ取り出すと、腰に装着し1つずつドライバーに装填していく。
《仮面ライダー1号》
《仮面ライダーW》
「風の力、お借りします。変身ッ!!」
《クロスライド ダブルサイクロン》
アンプルを装填し、側部のレバーを引くとバックルに黄緑と黒のエネルギーがバックルで融合され1つの風車へと変化し高速回転する。そして、音声が鳴ると同時に黒と緑の風が将を纏い、ダブルと1号を模した新たな戦士が現れる。
「仮面ライダークロス。覚えておきな」
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