第3章 【共鳴する者】

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 切り裂いたフェニックスの身体は爆発を起こし、ツヴァイは続け様にライドルエッジでクラゲアマゾンに斬りかかる。しかし、クラゲアマゾンも身体に生えた触手でライドルエッジの刀身に巻き付き動きを止める。 「ッ!」  だが、ツヴァイは手をライドルエッジを離し一気に間合いを詰めれば足を払い体勢を崩す。コンクリートに叩きつけられたクラゲアマゾンに追い打ちをかける様に腹部を思い切り踏み、苦しんでる中絡んでいるライドルエッジを無理やり引き剥がしクラゲアマゾンの胸部に突き刺す。  その光景を見ていた眼魔スペリオルはゆっくりと拳を構える。ツヴァイもライドルエッジを腰に仕舞い、拳を握る。  そして、眼魔スペリオルがツヴァイとの間合いを一気に詰め拳を振るう。それを掌で受け流し掌底を打ち込んでいく。そして振り抜いて空いた体に全体重をかけた突進…靠撃を眼魔スペリオルに打ち込む。 『仮面ライダーツヴァイ、必殺技で眼魔スペリオルを排除』 「了解」 《クリムゾンマーキュリー スパークルホイッパー》  インカムから流れる指示通り、ドライバーのレバーを再び引く。すると音声が鳴ると同時にフォトンブラッドの光がライドルエッジの刀身に収束されていく。そして、収束された瞬間にライドルエッジを振り抜き朱い斬撃が眼魔スペリオルを両断し大爆発を起こす。 『ツヴァイシステムの最終試験終了。お疲れ様、紗羽君』  インカムの声に何も発することなく、変身を解いたメットの男。そしてメットを外すと、そこから見えたのは切り揃えられた金髪の青年だった。彼の名は『紗羽 戒(しゃは かい)』。この研究施設に所属する研究員だ。
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