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野良猫がツナ缶を食べ終え、去っていくと青年は掴んでいた手を離す。
「悪かったな、怖がらせちまって」
「いいんですよ、こっちこそすみません」
「いいんだって!何か奢らせてくれ」
青年の言われるがまま、女子高生は頷き駅前のファミリーレストランを訪れた。傍から見れば親戚のお兄さんと妹のような光景だが、彼等は初対面同士だ。
「へぇ~お兄さん、赤津将ってアナグラムっぽいですね」
「アナグラム?何の」
「ショッカーですよショッカー。あかつしょう、しょつかあってね。まぁ、うがないんですけどね」
「ショッカーって仮面ライダーに出てくる秘密結社のか?」
刹那、将の言葉に飛びつくように女子高生は話し始めた。仮面ライダーやその敵である悪の秘密結社ショッカー。そして
「財団Xってホントどんな組織なんでしょうね~。すごく気になりますよ」
彼女の言葉にピクッと反応する。だが、彼女はそれは同じ仮面ライダーを語れる同士によるものだと勘違いしている。
「財団Xは色んな世界のライダーの力を取り込み、様々な世界を掌握しようとする組織…なんじゃないかな。そうだろ、ダブルさんから始まってエグゼイドさんの世界まで現れているんだからな……あっ、ゴメン。そんな訳じゃ」
思わず財団Xについて口をこぼしてしまう。慌てて弁解しようとするが、彼女はそんな事よりも最後のエグゼイドについてまで広く仮面ライダーの知識がある事に興味が写ってしまったようである。
「ホントですよね!!ビーストスクワッドで登場してきたあの財団Xの人とかもそうですし、今のエグゼイドは本当に熱いです!!まさかゲンムが復活したと思ったらクロノスが黎斗のお父さんの正宗で、その下にブレイブが――――」
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