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細部に至って濃い内容を少年に叩き込んだ、キケヤン。専門用語が多いのか、少年は整理するのがトロく、多少ストレスになっていった。
「ボクはね、キミ……真樹緒殿に引っ張られて地球に来た異次元生命。キミの【引っ張る力】であるアンドレイアーの数値が上昇して、現在ココに在るのさ。能力、アンドレイアーが上がりそうな地球人は五万以上も在た。一番アンドレイアーが上がった真樹緒殿に反応したんだ」
少年はトロいために、語った話をまとめる能力が不足してか、ノートに書き込んで、やっとのことで事態を把握した。
「それじゃ、とりあえず三人のソイツらを……」
キケヤンは真樹緒の言葉を中断して意見を挟んだ。
「対象体、又の名をセルフコピー。『ソイツら』と呼ぶより、ちゃんと名前で頼むよ」
「あ、ああ……わ、判ったよ。じゃ、まず三人のセルフコピーに服着せるから」
思念で下着と外出用のスタイルをイメージした。
すると、セルフコピーたちは、同じデザインの衣服に、自動的に着替えされたのであった。
魔法で装着するシーンのように完壁にコントロールできたという。
真樹緒の開いた口が塞がらなくなる光景でもあったのだ。
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