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いや、まじで、どゆこと?
歌音の方に向きを変え、問い詰めた。
「歌音?どゆこと?なんで俺のせいなの?」
「うぅっ…智のばかっ!」
「え…ちょ、は!?」
ば、ばか?え、なんで!?
堪えきれなかったのか、歌音の涙が溢れ出す。
「か、歌音。とりあえず、泣き止め?な?」
そっと指で歌音の涙を拭って舐めた。
「…あま…あ、止まった?」
歌音は目を見開いてこっちを見ている。
「かーのーん。なぁ、なんで俺のせいなの?」
「……智が…」
「ん?」
「智が好きだからに決まってるじゃない!!」
「…………は?」
「ずっとずっと!智が好きだったの!どーして気付いてくれないの!?ずっと…好きだって…言ってくれるの待ってたのに…うっ、グスッ」
ちょっと待て、ちょっと待て。
あの鈍感さはなんだったの?
顔近付けてもなんとも思わなくて、俺が部屋で着替えても赤くなりゃしねぇ。
「…歌音」
スッと歌音に顔を近付けてみた。
唇を動かせば、キス出来る位置まで。
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