序章 【イーラ】

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自分が生まれたのはいつだろうか。 誰から生まれたのだろうか。 自分は一体なんなんだろうか。 生きてる意味はあるのだろうか―――… 今まで誰からも必要とされなかった。 誰も私に話しかけてくれなかった。 食べるものも 寝るところも無かったのに どうして自分は死なない? 自分が何かわかる頃から 傍らには針のない懐中時計 ふとした時から その時計にかかる黒い靄 それと同じ黒のずっと追いかけっこしている長針と短針 次 次 次 次 次、この二つの針が合わさるとき。 私は この命を終わらせることができのだろうか。 死にたがりとはこのことか。 ,
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