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「真由?帰らないでよ。俺を独りにしないでくれよ。真由に何もしないからお願いだから一緒にいてくれよ。」
顔面蒼白で泣きながら懇願する怪物。
子供の様に縋って来る彼は、数時間前にレンタルショップで初めて見た時と別人の形相だ。
とりあえず死なないで済みそうだ。
ホットしたら急に喉が渇いた。
考えてみたらお昼ご飯を食べた依頼殆ど何も口にしていなかった。
あたしは精一杯冷静を装い怪物を何とかなだめ、ベッドルームの方へ誘導した。
怪物をベッドに座らせ、あたし自身もソファーに腰掛けジュースを口にした。
“美味しい…”
生き返った。
さてと、これからどうしよう。
どうすればすんなりここから出られるのか。
1秒でも早くここから出なくては…
下手なことすれば、いつ豹変するか分からない。合法とは言え、薬をやっている相手と一緒なのだ。
時間を見れば既に12時を回っていた。
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