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目が覚めたのは病院のベッド。 『頭がおかしい奴らの集団自殺』 それが、まだぼんやりとする頭に無理矢理押し込まれた真相だった。 暗闇で短時間の内に沢山の人を殺す。 正体不明の、謎の殺し屋。 自らの死と引き替えにそんなものを作り上げて、リアルな都市伝説を生み出そうとしたらしい。 五体の死体。 僕らの証言。 なるほど、確かにリアルだ。 しかし、隠していた繋がりはあっさりと見つかってしまった。 犯行に使われた小型注射器から検出された毒は速効性の特殊な物。 連絡の履歴や、消された都市伝説のサイト。 出来上がったばかりの謎の殺し屋は、あっと言う間に消されてしまった訳だ。 なんて間抜けで迷惑な話なんだか。
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