【過去】エプローグ

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母親が言った。 「今日は好きなだけ食べたりしなさい」 私が最後に見た母親だった。 屋台へと駆け出した私。 母親のことはいつの間にか忘れていた。 外はもう、真っ暗で花火の音が向こうの方でしている。 林檎飴を持って、私はいくつもの鳥居を駆け抜けて神社の階段を登って行く。 花火が見たくなったのだ。
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