39人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちゃんと撮れてました!やったー!」
はしゃぐセシルを可愛いとまた頭を撫で回すシェリー。仲の良い姉妹、或いはペットと飼い主みたいに見える不思議。
「そういえばシェリーさんはどうしてアムルにいるんですか?」
思い出したように首を傾げセシルが尋ねる。
「英雄祭に招待してもらったの、二日目と四日目にステージも用意してもらったのよ。良かったら見にきてね、ラーズは絶対来てね」
……女というのはこういう生き物なのだろうか……。女どころか他人と接する事が少なかった俺には解らない。
「ステージで何するんだ?」
「希望のディーバ、シェリーだよ?ライブに決まってるよ!」
そんな事を言ってたな確か。歌姫か……。
「私こう見えて歌手やってるの、結構人気あるのよ?」
「すみませんシェリーさん、ラーズさんちょっと世間知らずなんです」
笑いながら言うシェリーにすまなそうにセシルが頭を下げる。誰が世間知らずだ。
「そういう物に興味がなかっただけだ、世間知らずとか言うな」
「別に気にしてないわ、知らなかったのならこれを気に覚えてねラーズ」
シェリーが片目を閉じると閉じた方の目から小さなハートが飛び出た。
最初のコメントを投稿しよう!