――第一章――

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同性だ。しかも、イジメにあっていることも同じだ。 彼はそういう星のもとに生まれてきたに違いない。そういうオーラが染み付いている。 中学時代の彼のことを知らないが、恐らくイジメに遭っていただろう。 彼には何も興味を抱かなかったが、入学当時、同じクラスだったために何度かイジメを目撃した。 そのあとは進学して、別のクラスとなったが今もイジメに遭っているに違いない。彼はそういう星のもとに生まれてきたのだ。 『中間テストも近くなり、自習の時間が増えていた。自習=自由。倖田をイジメる者は自由を武器に殴る蹴るを繰り返した。教科の担当によってイジメる者は態度を変えていた。といっても、森崎美麗という数学の教師のときだけはイジメることができると考えていた。』 私の担任の先生と同じ名前――。 まさか、そんなことあるはずがない。 『そして移動教室。倖田は飛び降りる決意を固めた。パソコンを扱う授業を受けるため、六階へと移動する。倖田の教室は二階にあるため、飛び降りても死ねるかどうかは確実ではない。飛び降りるなら尚更高いほうが確実だった。』 教室の階も、コンピューター室の階も同じ階だ……。 私の学校のことを書いてる?  それとも、偶然?
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