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真櫻は怒りが治まらなかったがあんな担任に言った所で仕方がないと思い千尋を探した。
トイレに向かう千尋を見付け声を掛けた。
「私に関わらない方が良いですよ……」
千尋は振り向かずに一言呟いてトイレに入って行った。
真櫻は茫然として千尋の背中を見送った。
「先生どうかしました?」
彩愛達がニヤニヤしながらやって来た。
「ちょうど良かった。
さっきの後片付けが久住さん一人になってたけどみんなでやるのよね?」
「先生なにマジな顔してんの?」
悠大が腹を抱えて笑っていると頼朔が制して言った。
「もちろんみんなでやる予定ですよ」
「なら良いけど」
女子一行はクスクス笑いながらトイレに入って行った。
「何が可笑しいの?」
真櫻が頼朔に聞くと悠大と二人両手の平を上に向けて首を傾げて見せた。
真櫻は腑に落ちなかったが職員室に戻ろうと振り返ると教室のドアから前園 朋華(まえぞの ともか)が覗いていた。
真櫻が声を掛けようとするとサッと中に入ってしまった。
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