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「おばあちゃん!」
幼い少女が、優しい表情をした
老人に駆け寄る。
「おや、どうしたんだい。
葵ちゃん。」
老人は少女の頭を優しく撫でた
「おばあちゃん!今日はどんな
お話聞かせてくれるの?」
少女が目を輝かせて訊ねる。
「じゃあ今日はおばあちゃんの
昔話に付き合っておくれ。」
そう言うと、老人は懐かしそう
に目を閉じて語り始めた。
「おばあちゃんはね、昔地球を
飛び出してもう一つの世界に
行ったことがあるんだよ。」
「もう一つの世界?」
「そう。そこにはいっぱい優し
い人がいてねぇ。おばあちゃん
にお友達がいっぱいできたん
だよ。」
少女は一段と目を輝かせる。
「あおいも行きたいな!お友達
いっぱい作りたい!」
「葵ちゃんがいい子にしてたら、きっと行けるよ。」
老人は優しく微笑んだ。
「あおい、いい子にしてる!」
「葵ちゃんは偉いねぇ。」
老人が少女の頭を撫でる。
すると少女は、老人の膝の上で
ゆっくり眠り落ちた。
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