プロローグ

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・ ・ ・ ・ 「おばあちゃん!」 幼い少女が、優しい表情をした 老人に駆け寄る。 「おや、どうしたんだい。 葵ちゃん。」 老人は少女の頭を優しく撫でた 「おばあちゃん!今日はどんな お話聞かせてくれるの?」 少女が目を輝かせて訊ねる。 「じゃあ今日はおばあちゃんの 昔話に付き合っておくれ。」 そう言うと、老人は懐かしそう に目を閉じて語り始めた。 「おばあちゃんはね、昔地球を 飛び出してもう一つの世界に 行ったことがあるんだよ。」 「もう一つの世界?」 「そう。そこにはいっぱい優し い人がいてねぇ。おばあちゃん にお友達がいっぱいできたん だよ。」 少女は一段と目を輝かせる。 「あおいも行きたいな!お友達 いっぱい作りたい!」 「葵ちゃんがいい子にしてたら、きっと行けるよ。」 老人は優しく微笑んだ。 「あおい、いい子にしてる!」 「葵ちゃんは偉いねぇ。」 老人が少女の頭を撫でる。 すると少女は、老人の膝の上で ゆっくり眠り落ちた。 ・ ・ ・ ・
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