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その声の主を見ると既に平静を取り戻し顔を膨らませていた。
「もーう、お兄ちゃん服ぐらいきてよぉ。
一応年頃の女の子がいるんですけどぉ。」
声の主はどうやら部屋を出た所で鉢合わせになったみたいだ。
Second Worldと昨日の美人の事を考えててすっかり忘れてました。なんて言ったら余計拗ねるだろうな。
「悪いなカレン。家族なんだから少しは大目に見てくれよ。」
カレンの頭をクシャッと撫でる。
「もう、お兄ちゃん私はもう16なんだから子供扱いはやめてよぉ。」
そう言いながら、カレンは顔を膨らませてはいるがどこか嬉しそうだった。
「またSecond Worldの事なんでしょ?」
よく分かってるな妹よ…。
オレは肩を竦めて見せて
「バレたか。」
まぁバレるもなにもカレンには事あるごとにSecond Worldの話をしていて、今日買う事も知っているからなぁ。
それでオレの話を聞く内にカレン自身もしたくなったらしく、一応予約はしているんだけど予約するの遅かったから買えるのはまだ先になるって本人は言ってたな。
「いーなぁ。私もお兄ちゃんと一緒に早くしたいよー。」
「焦るなって。カレンより早く始めるのは申し訳ないけど、カレンが来た時には強くなってオレが冒険連れてってやるよ!」
するとカレンは膨らました頬が元に戻りみるみる内に笑顔になる。
「やったぁ!約束だからね!お兄ちゃんが守ってよ!」
素直に喜ぶカレンを見てオレは頬が緩んだ。
「あぁ。約束だ。」
カレンはニコニコして口を開く。
「じゃぁ私友達と約束あるから行ってくるね!」
「気を付けてな。」
返事を聞いたカレンは分かってるよぉ。と言い足早に玄関の方に向かって行った。
オレも時間は確認してないがアラームは5時くらいにセットしていたからそこまで時間があるわけじゃない。
むしろギリギリだ。
早く準備して行かないと…。
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