始まり

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よし…準備完了と。 出るか。 家を出て自転車に乗り片道15分の距離にあるショップへと向かう。 あー、あれだあれだ! 暫くペダルをこいでいるとショップが見え始めた。 「おーい!こっちこっち!」 見た限りもう既にショップの前には、行列ができているその行列の中から手を振る虎が見えた。 オレはすぐさま自転車を駐輪場に置き、虎の横に走って行く。 虎は朝早いと言うのに、ニコニコした表情をしている。 「まぁギリギリやな!」 「ギリギリで悪かったな。」 何気ない挨拶を交わした後にオレは後ろの人にすいませんと一言言って行列に並ぶ。 それから暫くは経っただろうか…。 ミーンミンミンミン……… 虎を横目で見ると頬や額には汗が見えた。 かくいうオレも同類である。 ふと空を見ようとしたが眩しくて手を日傘がわりにし目を細めてしまう。 来た時には、いろいろ喋りはしたが今では虎もオレも暫く沈黙状態で必要な時以外は喋ってない。 太陽の暑い日差しが体力を奪い始めたのも理由の一つだ。 しかし…そろそろ腹の虫が鳴り出しそうだ。 気怠そうにしている虎に暫くぶりの沈黙を破った。 「なぁ、虎そろそろ朝食取らないか?」 虎は尚も気怠そうな顔で応える。 「んあ、今何時や?」 「今は9時だから開店まではあと1時間もあるぞ。」 ハアと虎は肩を落としたが気を取り直したようで 「そやな~時間もちょうどええし飯にしようや。」 虎も同意してくれたのでオレ達はコンビニで買って持参してきたおにぎりやサンドイッチを食べ始めた。 なんの会話もないとやっぱ気怠くなる一方だな…。 サンドイッチ片手に虎に質問をする。 「なあ、虎は職業とか決まってるわけ?」 喋った後に虎の方に目を向けると虎はおにぎりを食べながら、んーと悩んでいる。
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