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ガラスのハート~ツンでレンジャー今日も嘆く~
1LDKの狭く安っぽい部屋の中
カーテンからこぼれる日差しを額に当て
日光に無理やり起こされる。
生活用品をお値段以上に売ってくださるトオリの店で買ったふかふかのベッド。
隣には普段凛々しい表情を崩さない身長180㎝未満の5つ年上の彼。
寝顔はこりゃまた可愛くて気を緩めてくれるところに愛情を感じる。
さて、しかし今日は日勤だ。
さっさと起きないとまた口うるさいガリガリクソ婆上司に遅刻のことをネタにされるわ、怒られるわで大変だ。
時間の許すかぎり布団に入っていたいのは山々だが、隣でまだ熟睡している彼を起こさないように、そっと布団をめくる。
仕事に行かなくてはこいつに食わす食べ物を買うことも貢ぎ物もできんではないか!
さっさと布団から抜けようと外側の足を出そうとした瞬間
左腕に人肌のぬくもりが…
大きな手であたしの細い右腕を力加減しながら締め付ける。
そしてうずくまって小さくうなる。
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