[1tune目]おい、俺とデュエルしろよ

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~side 夏野~ 「いらっしゃいませー」 僕が自動ドアを通ると気だるげな声が聞こえてきた。 ここは”カードショップ-わらじ-” 僕にデュエルモンスターズを勧めてきた知人の行き着けのお店らしい。 さきほど挨拶をしてきた人(?)はsnowさん。 ここの店長さんらしい。 見た目は……たぶん信じられないと思うが、雪だるまだ。 そう、あの雪だるまなのだ。 「ちょっとsnowさん!溶けてる!溶けてる!!」 副店長さんの小柄な女性が声を荒げている。 snowさんが溶けたことで売り物のカードが濡れそうになっていた。 副店長と店長の立場交換したほうがいいよね。 「氷結界の龍グングニールでダイレクトアタック!!」 聞き覚えのある声に、僕はそっと店の奥を覗いてみた。 ? LP7300 茂部 LP0 ? you win!! 一人のデュエリストが僕の学校の先輩である茂部先輩相手に圧勝していた。 何故か知らないが、この店にはデュエルに臨場感を持たせる最新の機械が置いてある(※実在はしません)。 名前は忘れたけど。 僕が覗いたときにはデュエルがちょうど終わり、美しい青い龍が消えていくところだった。 圧勝した彼は僕の方を見て口を開く。 「お、なつのん!来てたのか!」 そう、そのデュエリストこそ僕にデュエルモンスターズを勧めた知人、コタ君だったのだ。
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