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あいつが初めてうちにやってきた時、私は中3になったばかりだった。
2つ年上の大好きなお姉ちゃんの新しいカレシ。
それだけで最初から好きになれそうになかった。
「お邪魔してます」
大好きな漫画の新刊を買って、浮かれ気分で帰ってきたとこで、営業スマイルを浮かべた見知らぬ男と鉢合わせた。
「あ、梨乃(りの)おかえり!ミナト、これうちの妹の梨乃」
ミナトと呼ばれた男は、私という存在を確認するようにゆっくりと私を見つめる。
パーツの1つ1つを確かめるような視線に私は顔をしかめた。
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