いち。

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「あ、そういえば。」 ふと、思い出す。 「どうしたの、すず。」 「今日バイトだ。」 「あらあら、大変。頑張ってね!」 「いやいや、そこは心配して。バイト休むよね。普通行きませんから。」 「え、へへ。」 「携帯、携帯っと…」 横で笑っている早苗をよそに携帯をとりだし、電話をかける。 『お電話ありがとうございます。』 と、綺麗な声が聞こえた。 「おつかれさまです。石原鈴音です。木村さんですか?」 『あ、石原さん。どうした?今店長いないけど。』 「あ、そうなんですか。」 『俺で良ければあとから伝えるけど』 「すみません、今日事故っちゃって入院することになったのでバイト休みもらいたいんですけど。」 『えっ。大丈夫なの?』 「はい、ちょっと捻挫したくらいで。」 『それなら良かったあ。店長には俺から言っておくから安心して!お大事にね』 「はい、ありがとうございます!」 『それじゃあ、失礼します。』 ガチャ。 ツーツー。 電話がきれた。
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