15169人が本棚に入れています
本棚に追加
案の定、伊賀先生は気づいていないご様子。
ただ何やら凶悪な顔をしていらっしゃいます。
そして、ボソッと聞こえた言葉。
「理事長―…郁斗の奴か。あいつ俺が目をつけると思って隠しやがったな?後で絞めてやる」
……おかしいですね。歳も、立場的にも郁斗さんの方が上のはずなのですが。
なんでしょう、この強気な態度は?……面白そうなので、今度調べておきましょうかね。
とりあえず、今は逃げることが先です。
郁斗さんに転校生の事を頼まれていましたし、今日は教室にも行ってみましょうか。
「では、私は用が済みましたし理事長室に行かなければなりませんので。
……あの、いい加減手を放していただけないでしょうか?」
そういえば、ずっと肩を掴まれたままでした。
肩凝りになったら、どうしてくれるんです?
そういう思いを込めて相手を見上げますが(身長差がむかつきますね)、放してはもらえず。
じっと見下ろされ、
……無言なのは何故でしょう?
最初のコメントを投稿しよう!