15170人が本棚に入れています
本棚に追加
「さて――」
ようやく夢人が泣き止んだので離れてもらい、ベッドから立ち上がることができました。
その時たまたま視界に入ったのは、副会長と伊賀先生。
顔を紅くしたまま、固まっているのが気になりますが――最近風邪が流行っているらしいですからね。
まぁ、彼らなら問題ないでしょう。
「夢人がここにいるということは、転校生はもういいんですね?」
「あ、うん。(無事にじゃないけど)送り届けた」
「では教室に行きましょうか」
「え!?」
目を見開いた夢人。
私が滅多に教室に行かないからでしょうね。
授業も分かっている内容を聞かされるだけで、ただの雑音でしかないですから出ない方がマシというものです。
そういった事を知っているからこそ、夢人は尚更驚いているのでしょう。
「転校生のこともありますしね。それに、そろそろクラスメイトにも慣れなければと思いまして」
「え、ええー、そうかあ(^▽^;)
(行ってほしくないんだけどな……フラグたてそうだし)」
「そういうことですので、副会長、伊賀先生。私達はこれで失礼します」
そう言って保健室から出ました。
後ろで何か言っているような気がしましたが、無視しましょう。
変態に構っている暇はありませんから――
最初のコメントを投稿しよう!