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1ーA。
つまり、私達の教室に向かっている最中なのですが、夢人が頬を膨らませて怒っています。
例えではなく、本当に頬が膨らんでいるところが夢人らしいですね。
「雪、分かった?もう副会長とも保険医とも、二度と口をきいてはいけません!!」
「…何ですか?あなたは、私のお母さんですか?」
まるで悪い人には付いて行くなとでもいう口振りです。
それに、いつか心中で呟いたようなセリフを返すと、ジロリと睨まれました。
「別に、雪が総受けになりたい。って言うなら俺は止めないけど」
「……努力します」
思いの外真剣な目をしていた夢人に、自信がありませんのでそう返しました。
こういう時は夢人の方が強いです。
まぁ、最終的には私が勝つのでいいですけれど。←少々負けず嫌い
しかし――
人と話さないというのは、簡単なようでいて案外難しい。
と思うのは、私だけでしょうか?
声を掛けられれば、ついつい応えてしまう気がするのですが。
あぁ、そうですね。
要は会わなければいいと。
そういう事でしょうか?。
はっきりと返事はできませんでしたが、夢人の機嫌も直ったようですし。
ついでですから、この学校の造りについてでも話しておきましょうか。
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