始動

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今、俺の足を踏んでるのは清水由夏。 俺の幼なじみで、顔は可愛いんだけど、とにかく凶暴でキツい性格の持ち主。 そのせいで、彼氏ゼロ。まあ俺もだけどね…。 「何しかめっ面してんのよ?」 「いや何でも…痛っ!!何だよ!!何もしてねえだろ!?」 「ふん、あたし知ってるわよ。その顔は、私の悪口考えてる顔ね?」 「なっ……!!」 「やっぱそうなんじゃない!!」 「あの…俺空気…」 何か龍之介が泣いてたけど、今はそれどころじゃない。 「ゆ、由夏!!早く行かないと入学式始まっちまうぞ!!」 「ちっ、まあこの辺で許してやるか」 「ふぅ…助かった」 ようやく怒りが抑まった由夏と未だに涙目の龍之介を引き連れ、校舎内に入ると、先輩と思われる女の人が大声で案内をしていた。 「1年B組のみなさーんはこちらに並んで下さーい!!ここからは私が体育館に案内しまーす!!」 すると、大声を出していた女の人が俺達に気付いた。 「君達、1年B組の子?」 「あ、はいそうです」 「じゃあここに並んで座って待ってて。全員そろったら…その…体育館に行くから」 「…?分かりました」 何か、急に顔赤くし始めたけど大丈夫かあの人? 「まさか、俺に惚れたか?」 「いや、ないでしょ」 「だよなー」
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