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「……つー訳で、お前下界にいってこい」
「は?え?ど、どういう訳だよ!?」
どうも皆さんこんにちは。たった今下界にいけと命令された神(見習い)です。
「どうもこうもねぇよ。あれだよあれ、お前が正式に神になるための試験みてぇなもんだよ」
試験だどうだってほざいているのは、見た目は百人の男とすれ違えば百人が振り返る程容姿の整った人で、出るとこ出て引っ込む所は引っ込んでいる体を持つ女。まぁ、中身は非常に残念なんだけどね。不本意だが、一応俺の師匠だ。
「おい、バカ弟子。どうやら死にてぇみたいだなぁ、おい」
因みに師匠は厄介なことに読心術なんてものが使えたりする。
「だぁれが(ドガッ)、中身は(バキッ)、残念(ゴスッ)、だってぇ(ボキッ)!!」
俺の顔面絶賛崩壊中。つか最後絶対なんか折れた!?鼻か?鼻の骨が折れたか!?
「ふぅ、スッキリした」
師匠はそう呟き、爽快感溢れる笑顔で額にうっすらと浮かんだ汗を拭う。
そりゃスッキリもするさ。人の顔を見るに耐えない程まで殴ったんだから。今の俺の顔なら人を殺せる気がする。勿論、ショック死でだけど。
まぁ、俺はこれでも神(見習い)だからな、『回復(ヒール)』なんて御手の物。
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