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駆け出すと同時に光属性の身体強化をし『光剣』を発動。
すると俺のスピードは格段に上がり、手には光属性の魔力で出来た剣が現れる。
一匹のラーゴワームの将に貴族(推定)ファミリーに対して突進が決まるというすんでのところで……
ザシュという音と、その少しして聞こえてきたドザァァァという音。
ラーゴワームの首を切り、切られたラーゴワームが勢い余って地面に激突した音だ。
それを見た残りのラーゴワームは一旦距離をおいて此方の様子を窺っている。
「君は?」
貴族(推定)ファミリーの父親がそう聞いてきたので、俺はラーゴワーム共の方を向いたまま「只の通りすがりの旅人です」と答え「そこから動かないで下さい」と言い残し、ゆっくりとラーゴワームに歩いて近づく。
一匹が突進を仕掛けてくる。しかし俺はそれをいとも簡単に避け、避けると同時にラーゴワームの首を跳ねる。悲鳴なんかあげさせない。
それを見た残りの四匹は死を恐れたのか、湖へと帰っていった。
ラーゴワームが湖に帰っていくのを見届けて『光剣』と身体強化を解き、貴族(推定)ファミリーの方を見る。
「いや~助かったよ。私はベロッラ王国貴族ルーカス=ダーヴィド=オールソンだ」
丁寧に頭を下げる貴族ファミリーの父親。
「それで、こちらは妻のカタリーナと娘のリナ」
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