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「俺はノア=ホワイト。あっちにいるのはルル=ホワイト、一応俺の妹です。」
「ノア君にルル君ね。ありがとう、助かったよ。何かお礼がしたいから、ぜひベロッラにある私達の屋敷に来てくれないかい?」
………………よっしゃぁぁぁっ!
この話の流れからして、馬車に乗せてくれるってことだろ?これで歩かずに済むぜ!
はっ、いかんいかん。俺が急にガッツポーズをとってしまったからオールソンさんが不思議そうにこっちを見ているよ。
「えっと、大丈夫かい?」
「ああ、すみません。何でもないですよ」
「そうかい?じゃあベロッラに行こうか。君たちは歩きかい?」
「そうですね」
「よし、ならば私たちの馬車で一緒に行こうじゃないか」
「本当ですか?ありがとうございます。おーい、ルルー」
とルルを呼び、彼女がいたはずの場所をみるとそこには居らず、馬車の直ぐ隣にいた。
「早く乗る」
と言って馬車に乗り込むルル。
「なんか、すみません」
「気にすることはないさ。ノア君は私の命の恩人でルル君は君の妹。ならばルル君も私の恩人さ。さて、私たちも馬車に乗り込もうではないか」
ハッハッハと笑いながら馬車まで歩いていくオールソンさん。
なんか理屈に合っていないようなと思いながら俺も歩き出す。
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