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「ようこそ!ベロッラ王国へ」
という門兵の歓迎の言葉を後にして、俺たちはベロッラ王国のなかへと入っていく。
歩いたら七日かかるところを、オールソンさんの馬車に同行させてもらったため三日でベロッラに到着できた。
道中では、ルルに「なんで敬語だったの?」と言われ「どの世界でも目上の人に対して敬語は使うだろ?で、今の俺の外見は大体十六、七歳だからな。」と答えると「敬語、似合わない」と貶されたり。
カタリーナさんに「あなたたちは何処から来たの?」と言われ「ええと、湖の近くの村からです」と返したり。
リナに「ラーゴワームをあんなに簡単に倒すなんて、強いんですね~」と褒められたりと他愛もない話をしながら過ごした。
話を戻すがベロッラ王国には煉瓦造りの建物が多く、所々にある大きな建物を除いて(城とか位の高い貴族の屋敷など)、綺麗に列になって並んでいる。
街並みを見ながら馬車に揺られていると一つの大きな屋敷の前で停まった。
その屋敷は白をベースにしており、回りは綺麗に手入れされた庭園で、噴水まである。
馬車から降りて、改めてもう一度全体をよく見る。
「これは凄いな」
と俺は独り言を溢した。
「どうだね?私の自慢の屋敷は」
隣にオールソンさんがやって来てそう問われたので
「素晴らしいと思います」
と返す。
「そうだろう」
ハッハッハと笑い、屋敷に向けて歩き出す。
俺はそれについていく。
え?ルルたちはだって?
彼女たちは彼女たちでゆっくり庭園を見て回っている。
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