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「そ、そうですか……ええと、ではお言葉に甘えさせて頂きます」
「よし、そうと決まれば歓迎パーティーを開かなければな。君たちの部屋は……おお、丁度よかったヘレン君!」
と、オールソンさんは近くで窓の掃除をしていた少し年のいったヘレンという名のメイドを呼んだ。
「何か御用でしょうか旦那様」
「ああ、この子を客間へ連れていってくれないかな?」
「畏まりました。」
「では頼むよ。ノア君、また後で」
と言うとオールソンさんは階段を登りどこかへ行ってしまった。
「私はメイド長を勤めさせて頂いています、ヘレンと申します」
「ノアです」
「ではノア様、どうぞこちらへ」
ヘレンさんはオールソンさんの登った階段の近くの廊下に向かって行ったので、俺は黙ってそれに付いていく。
廊下を歩いて暫くの後、ヘレンさんは一つの部屋の前で立ち止まった。
「ここが客間となっております。何か不足なものが御座いましたら、このベルを鳴らして御呼び立て下さいませ」
それでは、といって去っていったヘレンさん。
「入るか」
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