第一話「幻想郷へ」

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あの後、僕は幽香さんと別れる事になった。結局死ぬ事も無く、生きながらえているのは非常に嬉しい。 紫さんから幻想郷は外の世界の人々に忘れ去られたものが辿り着く事、僕みたいな外から来た人を外来人と呼ぶ事、そして稀に能力を発現する事と能力が発現した以上、元の世界に帰れない事を教えてもらった。 元の世界に帰れないのは非常に悲しい事だけど、知り合いもいないし、内職もやろうと思えば幻想郷でも(多分)できるだろう、という事で諦めた。 僕の能力については紫さんでもよくわからないらしく、いざ使ってみないとわからない、との事。まぁ使う場所と使い方がわからない以上、発動する事は無いらしい。 ちなみに幽香さんの能力は<花を操る程度の能力>なんだそうだ(彼女のイメージに合ってる気がする)。能力の名前は、なんか後ろに<~~程度の能力>って付くみたいだね。 そして幻想郷で生きていく為の重要な二つの事を事細かに教えてもらった。 一つは、幻想郷に生きる『種族』の事。 幻想郷には忘れ去られたものが辿り着く……つまり忘れ去られた『妖怪』みたいな人間以外の生き物が沢山居るのだそうだ(幽香さんも紫さんも妖怪の部類に入るらしい)。もちろん人間も住んで居るらしい。人里があるという話も聞けた。 二つ目が最も重要らしい、弾幕ごっことスペルカードルールというもの。 弾幕ごっこというのは勝負の際に自分の魔力や妖力で作り出した光弾(幽香さんが出していた光った玉がそうらしい。ちなみに通常は非殺傷らしいが幽香さんはあの時は殺傷状態だった)を撃ち合って勝敗を決めるもの。スペルカードルールというのはスペルカード、通称スペカを弾幕ごっこ時に制限を加えながら用いる事なんだそうだ。詳しい事はおいおい聞いて覚えようと思う。  
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