GOD EATER

3/3
前へ
/55ページ
次へ
僕らが駆け抜ける居住区は悲鳴が轟く。 後ろを振り返ると辺り一面真っ赤に染まっている。 走り続ける僕らが曲がり角を曲がろうとした時、 《ドゴォォオン!!》 映画の爆発音並みの音とともに壁が破壊され、その勢いで僕らは吹き飛ばされた。 僕は即座に立ち上がり彼女に手を差し出した。 僕「大丈夫?」 少女はニコッと笑い。 僕の手を握った。 少女「ありがと」 彼女がいなかったら僕は今頃荒神の腹の中だろう… 僕は彼女を護らなくてはいけない。 《ガプッ》 僕なら死んでも構わない、今こうして生きている僕がいるのは彼女がいたから… だから、命一つで彼女が生きていられるなら… 僕は彼女と変わってあげられないだろうか? 僕は神に願うが僕の目の前にいるのは無慈悲な神だけ。 僕が掴んでいた白い腕は真っ赤に染まっていた。 顔をあげると荒神が口を動かしている。 口からは真っ赤に染まった人の腕が垂れ下がっている。 こういう時、一体どういう顔をすればよいのだろう? 涙すら流れない僕の表情はきっと、無表情であろう… 男「おい!坊主!止まるな!死にてぇのか!?」 1人の男が僕を抱えあげ走りだす。 どうやら神機使いのようだ… 荒神から守ってくれると聞いたが、守ってなんかくれないじゃないか… 役にたってないじゃないか… なら僕は誰かを護る神機使いになろう… 神機使いになるのは難しいだろうが、僕は彼女に誓う。 赤く染まった彼女の腕を強く握りしめ心に誓った。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加